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2008年03月30日の記事

2008/03/30(日)「LAMP環境が一般的」と思い込む日本人偽技術者

2017/10/11 8:16 サーバ運営・管理
「一般的」というなら、むしろ Windows だろうという突っ込みが予想されるが、これはサーバ環境での話し。
西欧、特に米国あたりでは「LAMP環境」が一番普及しており、それ以外は商用ベースにならないかのような扱いに言われてることも珍しくない。
これは経験の浅いソフトウェアしか知らない技術屋か、商売勘定にしか興味が無いような商業市場主義者が現状を知らずに言いふらしているだけである。だが、発言の影響は大きいので間違った現状が認識されているのです。

「LAMP環境」とは、 Linux、Apache、MySQL、PHP で構成した、主にWebサーバのことを指す。
この環境は、アメリカあたりでは一般的な安価(今風にいうと、サブプライムな)レンタルサーバでの構成。ところが、日本ではアホとしか言いようが無いくらい何でも「アメリカに右に倣え」で、とにかく「LAMP環境」といって過言ではない。
#Java にも同じことが言える。

そういうことは、我々のようなサーバ運用に永年関わっている人種には知れ渡っているようなもので、レンタルではない業務用サーバ、となると、やはり FreeBSD か Solaris が使われることが多い。それは、「他でも使っているから」ではなく、「高負荷に強いから」「メンテナンスの自由が利くから」「ライセンスが利用環境に適するから」というような積極的な理由の方が多いわけで。

当方は、「LAMP環境」に関しては否定的な方で、特にライセンスやメンテナンスに責任を持つことが困難であれば、「LAMP環境」は選択肢から外した方が懸命。特にメンテナンス環境とライセンス問題はこの構成ではかなり不安です。

先ず、Linux だが、色々なディストリビューションが乱立しており、更にディストリビューション同士で考え方が全く違うので、どれが良い?なんて質問されても答えようが無いか、自分が使っているディストリビューションをとりあえず使ってみたら?程度の回答しか出来ない。加えて独自の改良が仇となって、メンテナンスがバイナリ更新で簡単な一方で、ソースコードからのインストールなど、細かいことがすぐにできないことが結構あるので、運用には今ひとつかな、という感じです、

Apache は特に問題は無い。

次に、MySQL。これがなかなか曲者で、ライセンスがころころ変わり良く判らない。知らず知らずのうちにライセンス違反を犯してしまうと、システムとして使えなくなるので、「ライセンスに責任持つ」(そして、そういう顧客は少ない)という顧客でないと使わせることは怖くて出来ない。更に日本語環境を含めたマルチバイト文字環境は使えるとはいっても、正直今ひとつである。使ったことあるが正直言って「かなり使いにくい」。ただ、西欧圏のような1バイト文字圏を想定すると、確かに手っ取り早い感はある。
MySQLに関しては、他にも技術的な問題があるが、ここでは割愛。

最後に、PHP。日本語ドキュメントが早くから整備されていたこともあって、大きな欠点はあるが、今でも結構多用されている。当方も当初は PHP メインで開発案件をこなしていたが、PHP3 から PHP4 へ移行しだした数年前の時点で、この路線は危険だと見切ってPerl に移行した。
それは以下の理由が大きい:
・下位互換性を考慮しないため、バージョン上がる度に検証、テスト、修正といった膨大なメンテナンス工数がかかる。この工数にかかる費用(金銭的なものだけではありません)を誰が負担するのか? サーバ運用だけにしわ寄せ行く現状なら使えない。
・文字列操作が弱い。
・メモリを大量に食う。だから、はっきり言って高負荷なサイト運用に向かない。潤沢な設備を用意できる大手業者ならたいした問題でもないのだろうが・・・

上記のような考え(遭遇した欠点を克服する手段の選定)もあって、当方は「BAPP環境」である。
FreeBSD、Apache、PostgreSQL、Perl で「BAPP」。
(勝手に作った造語です)

ところで、最近は FreeBSD とか PostgreSQL とか Perl とか判る技術者がいない、という話を聞く。
それは、絶対的な数が減っているというよりは、まともな技術者が他へ取られていることの証そのもの。
絶対的な数もそう増えていないのも事実でしょう。FreeBSD や PostgreSQL や Perl を色眼鏡で見るからです。

資金を出す方々はいつも正しい判断をするとは限りません。
むしろ、この業界の特徴でもあるが、周囲に流されて間違った判断をすることが多い。それが実態であることを認識することだけで、だいぶ違うと思うのですけれどね。
「LAMP環境」にこだわる技術者が近くにいたら、その技術者はスキル的に要注意です。
早いはなし、FreeBSD をいじれる技術者は Linux もなんとかいじれるのですが、逆は大抵当てはまりません。