2008/02/29(金)FreeBSD 7.0R リリース

2017/10/11 8:35 サーバ運営・管理
2/27 から 2/28 にかけて、メールサーバの1つがマザーボードごと逝ってしまったために、予備(というか、某社に返却しようかと思っていたんだが)のマザーボードとHDD、他(電源だけは自前で買って 来た)を交換する復旧作業のどさくさに紛れてです・・・

当初の予定より2ヶ月遅れです。FreeBSD 的には平均的な遅延。。
http://www.freebsd.org/releases/7.0R/announce.html
ここしか情報がない(最近、和訳してくれないですつーか)のですが、機械翻訳をかいつまんでみると。。。:

・サポートプラットフォーム= amd64,i386,ia64,pc98,powerpc
 近日中にsparc64 版もリリース予定
※通常のAT互換機ベースものの他に、昔のPC-9821シリーズとApple の PowerPC が使えます

・SMP環境において、FreeBSD 6.x 比で 350% から 最大 1500% のパフォーマンス向上。
 Linux 2.6.22 or 2.6.24 比で 15% の性能向上。
#Linux のパフォーマンステストはあまり信用できないけどね。ちょっと処理の中身聞いちゃうと。。
※SMP というのは、2つ以上CPUが乗っかっている機器を指します

・sun の(恐らく solaris のことだろう) ZFS ファイルシステムを実験的にサポート
・SCTP(Stream Control Transmission Ptotocol) の実験的サポート
※IP電話に使われることを意図している通信プロトコルですが、どの程度普及しているかは不明

・ワイヤレスLAN(IEEE 802.11) サポートの様々な改良
・バイナリアップデートをサポートする freebsd-update(8) が、新リリースアップデートに標準対応
・GUI環境べースを X.Org 7.3, KDE 3.5.8, GNOME 2.20.2 に変更
・同梱 GNU Cコンパイラを 4.2.1 に変更
・BIND を 9.4.2 に変更(6.x は bind 9.3系)
・nForce なイーサネットドライバが nve(4) から nfe(4) に変更。
これで昨年までに販売された多くの nForceなマザーには標準対応したと思われる

・OpenSSL が 0.9.7e から 0.9.8e に変更
・pf が 3.7 から 4.1に変更。これでパフォーマンスの大幅向上が期待できる

他にもいっぱいあるようですが、きりが無いので割愛。
今回は性能・機能向上に精力が注がれた感じで、安定度の方はどうか(現時点ではは使いものになるかどうかは、実際に使ってみないと判らない)という状況です。

2008/02/18(月)putty よりも簡単に SSL 通信を実現する stone

2017/10/11 8:36 サーバ運営・管理
恥ずかしながら、最近まで存在を知らなかったですが...orz
やはり、日本人開発者による日本語のドキュメントはいいです。 → http://www.gcd.org/sengoku/stone/Welcome.ja.html 〔Simple Repeater `stone' 〕

FreeBSD では、package や ports でインストールできます。(個人的には余計な起動ファイルまで入ってしまうのですが orz)
Windows 98/2000/NT/XP 版もあるようです。

SSL 通信するためには、自己署名の証明書(いわゆるオレオレ証明書)の用意が最低限必要。
これは随所に提示されているので、割愛するとして、、、

コマンドラインでも設定できるが、通常は、設定ファイルを作成し、それを指定して起動するほうがよいです。
単純に以下の例を想定して簡単にまとめてみると、、

stone.png

こんな感じです。
クライアント側がサーバA、サーバ(中継も可能)側が、サーバB。
中継(簡単なゲートウェイ)もでき、こうすれば、外部からLAN内のサーバにアクセスさせることも可能。
こういう構成のセキュリティ対策は、またべつの話なので、ここでは割愛します。

この設定で、サーバAからサーバBを経由して、サーバC、D、E,Fへアクセスが出来るようになります。

設定のポイントは、アクセスしたいサーバの代わりに localhost の特定ポート経由で(どのアプリケーションも使っていない空きポートにする必要がある)をアクセスすることで、 stone を通して目的のサーバ、ポートをアクセスするようにする、ということ。

上図の場合、サーバAがlocalhost:9001 へアクセスすることで、stone が サーバBのポート3231へ接続をし、サーバB側では、ポート 3231 へやってきた接続を、サーバCのポート1230 へ転送するという動作を行います。
サーバB自身へ接続したい場合は、例えば、サーバCの代わりに localhost とすればサーバBでは、localhost:1230 で サーバA localhost:9001 との通信が可能になるわけです。
SSH トンネルと同じようなことをやっているわけです。

サーバBからサーバAにstone を使って接続する場合は、設定をもう一対用意するのが簡単でしょう。

2008/02/16(土)PostgreSQL 8.3.0+ slony-I

2017/10/11 8:38 サーバ運営・管理
7.3系のサポートが 、こないだの8.3系 リリース(2008/02/04) で終了し、現在使っている 7.4系のサポート終了は時間の問題になってきたので、3回目のマイナーバージョンアップである 8.3 に順次更新中。

前評判どおり、更新系の速度が格段に向上しています。
pg_dump にて明示的なカラム付きで SQL 文出力した約107,000件のデータベースの復旧が約6時間(7.4系)→10分(8.3系) です。

更に、8.2から dbmirror がサポートされていなく、調査したら、「代わりに Slony-I を使いなさい」ということになっているので、仕方なくこれを使うことに。。
#この slony が一番填まりましたつーか。。

先ず、postgreSQL 8.3 は、スレッドセーフ対応になるよう構築する必要があります。
これは、 slony?Tを動作させるために必要。こんな感じ:

$ ./configure --with-perl --with-openssl --with-libxml --with-libxslt --enable-thread-safety
(xml サポート使わない場合は、--with-libxml と --with-libxslt は不要)

$ gmake
$ gmake check
# gmake install

8系になって、オプション設定などが少し変更になっています。
・ initdb は、--no-locale の代わりに --locale=C を指定
・ initdb で構築したディレクトリに生成される postgresql.confにて、

listen_addresses = 'localhost,稼動サーバのIPアドレス1,稼動サーバのIPアドレス2,....'

のように指定。複数のIPアドレスを持つサーバであれば、公開するIPアドレスをカンマで区切って指定。

・ initdb で構築したディレクトリに生成される pg_hba.conf にて、IPアドレスは、CIDR 形式でしか指定できない。
・ pg_ctl または postgres(postmaster) の起動オプションの -i は意味が無くなる。
・ syslog 機能はデフォルトで有効。実際に稼動させるための設定は、postgresql.conf 内で該当項目を設定。
・ アクセス権は USER の拡張概念である ROLE(ロール)という概念である(使う分には今までとさほど変わらない)

slony ?Tは、以下のような感じでよいでしょう。

$ ./configure --prefix=/usr/local/pgsql --with-perltools
$ gmake
# gmake install

slony-Iの設定は、以下が参考になります。
31 Slony-Iでデータベースをレプリケーション 〔マイコミジャーナル〕
32 Slony-Iのslonikコマンドラインユーティリティ 〔マイコミジャーナル〕
Slony-I HEAD_20050613 ドキュメント 〔日本 PostgreSQL ユーザ会〕

が、しかし、実運用時への適用は注意が必要。
・ サーバ設定に localhost は使わないほうがよい。IPアドレスの指定は可能。ホスト名指定の場合はフルのFQDNで。
・ パラメータ指定に 必ずカンマが要るところと、決してカンマをつけてはいけないところが随所にあるので、間違わないように例示をよく確認すること。← これに数時間填まったので。。orz
・ 指定クラスタ名に _(アンダーバー)を先頭につけたものが、該当データベースのスキーマとして新規追加される。
 (造りとしては、上手いやり方だ。既存スキーマに全く影響与えないので)
 これはマスター側にもスレーブ側にも追加される模様。設定ミスなどで削除するときは、SQL文の DROP SCHEMA が使える。
・ dbmirror 同様、非同期レプリケーションだが、その確認周期はすこぶる短い(2秒がデフォルト)。環境によっては、周期を長くする必要があるだろう。

一度動作し始めると、すんなりレプリケ-ションされます。dbmirror と違ってタイムラグが殆どありません。(この点は 8.3 だから、というのもあるかもしれない)

2008/02/04(月)FreeBSD 6.3R へ samba 3.0.28 をインストール

2017/10/11 8:57 サーバ運営・管理
samba は、Windows 環境で Unix や Linux のファイルシステムやプリンタインタフェースを共有する有名なミドルウェアです。
どうも Windows系が絡むと、メンテナンスもややこしくなるので嫌なのだが、必要に迫られて仕方なく。。

1) 必須の パッチ版 libiconv をインストール
ここ から libiconv の最新版をダウンロード。
(最新版 は 1.12 の模様)
ここ から、パッチを手に入れる。

上記のサイトにも説明されているですが、

$ gzip -dc libiconv-1.12.tar.gz | tar xvf -
$ cd libiconv-1.12
$ gzip -dc ../libiconv-1.12-ja-1.patch.gz | patch -p1


として、パッチを当てて、

$ ./configure
$ make ; make check
$ su
# make install


として、インストール。あまりお勧めはしないが、上記工程全てをを root でやっても大丈夫です。

2) samba のインストール
 Windows 系が絡むソフトウェア特有の文化があって、各種説明があまり的確にはなっていません。
 正直、かなり填まりました。

# tar xvzf samba-3.0.28.tar.gz
# cd samba-3.0.28/source
# ./configure --with-syslog (syslog を有効にする)
      --with-winbind (Windowsユーザと unix ユーザの統合ログイン可にする)
       --with-acl-support (acl を有効にする)
       --with-smbwrapper (smpsh を有効にする)
       --with-automount (automount サポート)
       --with-utmp (アクセス記録収集をサポート)
       --disable-cups (cupsを無効:プリンタ共有しなければ使わない)
       --with-libiconv=/usr/local
      --with-configdir=/usr/local/etc (smb.conf を置きたいディレクトリ名)
       --with-pam
(./configure の部分は、便宜上複数行に分けているが、実際は、半角スペースで区切って1行にして一気に入力)

# make
# make install


3) 動作環境の整備
・/etc/inetd.conf に以下の1行追加。

swat  stream tcp  nowait/400   root  /usr/local/samba/sbin/swat   swat

・このあと、inetd を再起動(inetd を使っていない場合は、有効にするとよい)
・/usr/local/etc/rc.d に、samba.sh などのファイル名で、以下のスクリプトを作成

#!/bin/sh
#
smbspool=/var/spool/samba
pidfiledir=/usr/local/samba/var/locks
smbd=/usr/local/samba/sbin/smbd
nmbd=/usr/local/samba/sbin/nmbd
winbindd=/usr/local/samba/sbin/winbindd
# start
if [ "x$1" = "x" -o "x$1" = "xstart" ]; then
  if [ -f $smbd ]; then
     if [ -d $smbspool ]; then
      rm -f $smbspool/*
     fi
    echo -n ' Samba 3.0.28 '
    $nmbd -D
    $smbd -D
    $winbindd
  fi
# stop
elif [ "x$1" = "xstop" ]; then
  kill `cat $pidfiledir/smbd.pid`
  kill `cat $pidfiledir/nmbd.pid`
  kill `cat $pidfiledir/winbindd.pid`
# restart
elif [ "x$1" = "xrestart" ]; then
  $0 stop
  $0 start
fi

(編集後は、実行権を付与するのを忘れずに)

4)動作環境の設定
いきなり smb.conf を作っても良いが、日本語ドキュメントが有償のものばかりで、敷居が若干高いので、GUI インタフェースの swat を使う。
http://(インストールしたサーバ):901/

で、認証を要求されるが、ここでは、wheel グループに所属するunix アカウントとそのパスワードにてログインすると、ログインできます。

備忘録的なヒント:
・SHARE 属性で、通常の WindowsXP にてファイル共有が可能になる
・Windows XP からの共有アクセスは、ユーザ、グループ共に nobody になる模様。
 (なので適当な権限設定とセキュリティ対策を行うこと。)
・設定変更後は、上記スクリプトにて restart するのが確実