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2014年06月29日の記事

2014/06/29(日)PC-BSD10 を入れてみた(1)

FreeBSD が 10 になって久しくなりましたが、こっちのほう(PC-BSD) はどんなもんかということで、、
20140630_2.JPG

PC-BSD 8 以来ですが、PC-BSD 8 では、時折 GUI インタフェースの起動に失敗し、また日本語環境の構築が面倒だったのですが、PC-BSD 10 では、多少緩和されているようです。
正直なところ、まだ万人にお勧めできるレベルではありません。
だけれど、「もう少し」というところまで洗練されてきてはいます。

なにより、動作安定度が良くなっています。
インストールも正直面食らう内容があります。

まず、
・メモリ馬鹿食いで有名な ZFS ファイルシステムがデフォルト!
 しかも UFS なんぞ選べない!
・HDDの空き容量が(クライアントモデルの場合)50GB 以上無いとインストールできない(?)
・インストール時に選んだ言語を本環境にまともに引き継がない(?)

ZFS というのは、サン・マイクロシステムズが開発したストレージ(ファイル)管理システムで、まともに性能発揮するには、少なくとも 4GByte、推奨で最低 6GByte の物理メモリが必要と言われる代物です。
なので、当方のメモリ 1GByte なマシンには使い物にならないか、に思われたわけです。

ですが、実際にインストールして、起動させてみると、
ZFS NOTICE: Prefetch is disabled by default if less than 4GB of RAM is present;
to enable, add "vfs.zfs.prefetch_disable=0" to /boot/loader.conf.

のようなメッセージが出て、どうやら支障がないようになっている模様。
実際に大量のファイルを移動させてみたりすると、少し遅いという感はあるが、実用上問題になるほどではありません。
FreeBSD 10 で導入された、高速なファイル圧縮・伸張アルゴリズムが効いているらしいです。
また、ZFS にすると、ディスク領域の有効利用や領域拡張、RAID やミラーリングの構築がとても簡単になります。

前書きが長いですが、インストール時には GPT パーティションにてインストールするようにします。そうすることで後々の苦労が半減します。
2TByte 超えの HDD をサポート或いはUEFIブートをサポートするマザーボードであれば、たぶん、もれなく GPT に対応しているはずです。
#今どきは MBR ではなく、GPT に技術トレンドが移っているようです。

さて、無事にインストールして、パスワードなどの初期設定が済むと、以下のようになります。
20140630_1.JPG

インストールしたマシンのHDDは 80GByte × 2 なので、どうにかしてディスクの増設をしたい。
以下の手順で追加できます。
ZFS だから、手順さえ判れば、UFS のHDD追加よりも簡単です。
先ず、お気に入り → コンソール で、CUI端末を開き、root になり、以下を実行します。
# gpart create -s GPT ada1

HDDデバイス ada1 に GPT パーティションレコードを生成します。
エラーになる場合は、
# gpart destroy -F ada1

として、パーティションを強制削除します。

# gpart add -t freebsd-zfs ada1

HDDデバイス ada1 に ZFS パーティションを作成します。
サイズを指定していないため、ディスク全体にZFSパーティションを生成します。

# zpool add tank ada1p1

ZFS のストレージプール名 tank にada1 の割り当て領域を追加します。
PC-BSD では、デフォルトの ZFS プール名に tank が使われています。
これだけで領域拡張完了です。

以下のように、領域が拡張したことがわかります。
20140630_3.JPG
但し、領域変更と削除は少し面倒です。