2018/06/09(土)IPv6の基礎(10) - 機器設定時に必要と思われる知識

最後に、IPv6アドレスを手動設定する場合に必要となる知識を簡単にまとめておきます。
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実際にIPv6アドレスの設定をする際、お目にかかるのは、
 ・リンクローカルユニキャストアドレス
 ・ユニークローカルユニキャストアドレス
 ・グローバルユニキャストアドレス
の3つで、単に「IPv6アドレス」と称する場合は、たいてい「グローバルユニキャストアドレス」を指すことは、何度か説明しました。

手動設定する際は、これらのアドレスの詳細構造を知っていないと、トラブルの原因になりますので留意してください。

このうち、リンクローカルユニキャストアドレスはあまり手動設定する機会はないと思いますが、
これを見たら、正しいリンクローカルユニキャストアドレスのプレフィックスは、fe80:0000:0000:0000 固定であることが判ると思います。

ユニークローカルユニキャストアドレスのLビットは、通常は1にして使用してください。
Lビットの0の指定は、現在、用途そのものが規格化されていませんが、将来的に何らかの機能を持たせることになっているようなので、つまらないトラブルの原因を作らないためにも、決められた通りにした方が無難です。

グローバルIDの部分とサブネットIDの部分はLANで管理するのであれば、任意の値が利用可能です。また、「プレフィックス長は常に /64」と記載していますが、これは一般的なLAN環境での話で、仕様としては、/8 ~ /64 の間で使用可能です。

今のところ、一般的なISPで一般的なユーザが IPv6 の接続を行うと、プレフィックス長 /64 のグローバルユニキャストアドレスなIPv6アドレスが自動的に付与されます。
これは、日本国内のフレッツ接続の場合、「半固定アドレス」でして、常時接続が継続している間はIPv6アドレス変わりませんが、何らかのきっかけで「切断 → 再接続」をしたりして通信が一度途絶えると、そのタイミングで IPv6アドレスが変わる(ことがある)という仕様です。

次の記事で、インタフェースIDの決定方法について記述します。