2014/11/24(月)suPHP の構築 ― Ver 0.7.2 からは一筋縄でいかない

2017/10/12 17:52 サーバ運営・管理
suPHP は、PHP をunix 上の各ユーザ権限で実行させるための Apache モジュールです。
これも今までのように行かず、導入に面食らいました。
# cd /usr/local/src
# tar -xvzf suphp-0.7.2.tar.gz
# cd suphp-0.7.2
# aclocal && libtoolize --force && automake --add-missing && autoreconf
# ./configure --with-apr=/usr/local/apache2/bin/apr-1-config
# make
# make install
(configure のオプション指定は、実際にはこれでは大きく役不足です)

ポイントは 4行目。
これがないと、
cannot find install-sh, install.sh, or shtool in config "@"/config
のようなメッセージが出るだけで、何も出来ません。
aclocal,automake 等は、FreeBSD の場合、 ports の devel/autoconf 、 devel/automake をインストールすることで入手できます。

libtoolize を実行しないと、make時に Version mismatch error となってしまう模様。

〔参考〕suPHPのインストール  (がらくたネット)

2014/11/24(月)FreeBSD における mysql のアップデート手順

2017/10/12 17:50 サーバ運営・管理
筆者は、直交性が無く、事前に調べなければ 100% 失敗するかのような、感覚的に理解できない mysqlの構築オプションに、正直なところ面食らっています。
情報量が多いので何とかなっているというところでしょうか。

1)先ずは、バックアップ。 これは常識的に行う作業です。
# mysqldump -A -u user -p > dumpfile.sql

これで、全てのデータベースクラスタを SQL にてダンプ出力します。
SQL でないと、バージョンが異なるアップデートの際、データを元に戻せません。

2)FreeBSD ports にてインストール(例示は mysql 5.5 の場合)
# cd /usr/ports/databases/mysql55-server
# make BATCH=yes WITH_CHARSET=utf8 WITH_XCHARSET=all install clean
# rehash

3)データベースクラスタの設置場所をこしらえる
# mkdir /home/db/mysql
# chown -R mysql:mysql /home/db/mysql

4)設定情報の雛形をコピー
# cp /usr/local/share/mysql/my-medium.cnf /home/db/mysql/my.cnf
# chown mysql:mysql /home/db/mysql/my.cnf
# chmod 644 /home/db/mysql/my.cnf

5)サーバ起動時に自動起動するようにする
# vi /etc/rc.conf

〔/etc/rc.conf に下記を追記〕
mysql_enable="YES"
mysql_dbdir="/home/db/mysql"

6)mysql の設定
# vi /home/db/mysql/my.cnf

〔/home/db/mysql/my.cnf の [mysqld]セクションに追記〕
skip-character-set-client-handshake
character-set-server = utf8
datadir = /home/db/mysql

〔/home/db/mysql/my.cnf の [client]セクションに追記〕
default-character-set = utf8

7)mysql サーバを起動
# /usr/local/etc/rc.d/mysql-server start
Starting mysql.


8)データベースの初期設定
# mysql -u root
mysql> SET PASSWORD FOR root@localhost=password('mysql_root_pass');
(mysql root ユーザのパスワード設定。任意の文字列を指定。)

mysql> SELECT user,host FROM mysql.user;
+------+---------------------+
| user | host        |
+------+---------------------+
| root | 127.0.0.1      |
| root | ::1         |
|   | hoge.basekernel.jp |
| root | hoge.basekernel.jp |
|   | localhost      |
| root | localhost      |
+------+---------------------+
6 rows in set (0.00 sec)

#上から3つめと上から5つ目は、空ユーザで、誰でもログインできてしまうため、削除。
mysql> DELETE FROM mysql.user WHERE user='';
mysql> SHOW DATABASES;
+--------------------+
| Database      |
+--------------------+
| information_schema |
| mysql       |
| test        |
+--------------------+
3 rows in set (0.00 sec)

#データベース test を削除。
mysql> DROP DATABASE test;
mysql> EXIT;
Bye.

9)リストア
# mysql -u user -p < dumpfile.sql
Enter password: mysql_root_pass
(パスワードを入力)

#以下は任意
mysql> CREATE DATABASE db_name;
mysql> GRANT ALTER,CREATE,DELETE,DROP,INSERT,LOCK TABLES,SELECT,UPDATE ON db_name.* TO user_name@localhost IDENTIFIED BY 'user_pass';
mysql> EXIT;
Bye.

○ ログイン
# mysql -u root -p
Enter password: mysql_root_pass
(パスワードを入力)

○ バージョン表示
# mysql --version
mysql Ver 14.14 Distrib 5.5.40, for FreeBSD9.3 (i386) using 6.3

○ ユーザ削除
mysql> REVOKE ALL PRIVILEGES, GRANT OPTION FROM 'user_name'@'localhost';
mysql> DELETE FROM mysql.user WHERE user='user_name' and host='localhost';

〔参考〕FreeBSD サーバ構築マニュアル MySQL5 インストール
 freebsd.server-manual.com
〔参考〕FreeBSD 9.1-RELEASEにMySQL 5.5をインストール
 クソゲ~製作所

2014/11/23(日)FreeBSD における PHP 5.5.x の mysql サポート

2017/10/12 17:48 サーバ運営・管理
FreeBSD 9.3 にて、mysql 5.5.40 Server を Ports にて導入し、
PHP 5.5系にて mysql アクセスのサポートをしようと構築をかけると、
構築の最終段階(本当に構築の最終工程)で、
ext/mysqlnd/.libs/mysqlnd_ps_codec.o: In function `ps_fetch_float':
ext/mysqlnd/mysqlnd_ps_codec.c:233: undefined reference to `__extendsfsd'
ext/mysqlnd/mysqlnd_ps_codec.c:233: undefined reference to `__extendsddf'
のようなエラーが出て構築できない現象に嵌りました。
FreeBSD 10.x系 ではこのようなエラーは出ません。
おそらく gcc コンパイラ と clang コンパイラの違いなのでしょう。

PHP 5.5 におけるmysql サポートは複雑で、先ず、
・ mysql インタフェース
・ mysqli インタフェース
・ PDO-mysql インタフェース
の3種類あります。 
このうち、最初の mysql インタフェースは古いので、利用は非推奨。
将来のバージョンでは削除されることが決まっています。

mysqli は拡張 mysql インタフェース、 PDO-mysql は Perl で言うところの DBI インタフェースみたいなものです。

今どきの PHP アプリケーションは、mysqli と PDO-mysql を使うように強い推奨がなされている状態です。
さらに、この内部モジュールは、各インタフェース専用以外に3つを統合した mysqlnd というものがあり、構築オプションによっては mysqlnd をインストールするようになっている感じです。全部で mysql サポートがモジュール4つあるらしく、何故こういう面倒なことになっているのか、利用者には理解不能です。

どうやら、configure で指定する構築オプションの組み合わせで mysqlnd を使う場合に、上記のエラーとなるようです。
今のところ、FreeBSD 9.x 以下のバージョンで PHP 5.5 を mysql 対応にする場合、 configure のオプションは、必ず以下をつけるといいです。
--with-mysql=/usr/local
--with-pdo-mysql=/usr/local
--with-mysqli=/usr/local/bin/mysql_config
--disable-mysqlnd
--with-mysql-sock=/tmp/mysql.sock
ポイントは --disable-mysqlnd でmysqlnd を外す指定です。
環境によっては mysql の unix ソケットが検出できず、この場合も mysqlnd を使うように強制されてしまうようなので、明示的に指定します。

筆者は PHP も mysql も使いません。昔からこの類の変更が多いからです。
アプリケーションの寿命が長い perl と postgreSQL を多用しており、長い目でのメンテナンス工数の面からお勧めしています。