2019/09/09(月)北海道胆振東部地震から1年が過ぎた
2019/09/09 3:15
昨年の同じ日、地震による大規模停電(いわゆる「ブラックアウト」)からの復旧作業で右往左往していました。
こちらでも震度5強の揺れで、「よく建物が倒壊しなかったものだ」と勝手に思っているのですが、
毎月、各世帯に配布される「広報 さっぽろ vol.714 (2019年9月号)」に、札幌で起き得る地震のことが書かれていました。
〔広報さっぽろ vol.714 Page 3から 一部引用〕
札幌の市街地に、既に知られている断層があることそのものを初めて知ったので、ちょっと調べてみました。
10年前には、既に資料になっていたようです:
〔2008(平成20)年9月18日 第3次地震被害想定について(想定結果) 平成20年度札幌市防災会議の資料 p10 から引用〕
資料をよく見ると「背斜」と書かれています。「背斜」というのは褶曲地形の山の部分を指します。
図中で赤線で描かれているのがそれ。
ちなみに褶曲地形の谷間の部分は「向斜」と言います。図中で青線で描かれているのがそれ。
褶曲地形なので、「背斜」と「向斜」は基本的には交互に現れます。
これらの地形はあくまでも地下の地質構造がこうなっている、ということで、
実際に直接目で見て詳しく確認したわけではないので「背斜」という表現と思われます。
また、札幌付近は、この褶曲地形が確認されている部分から、2000m以上土砂が積もっているので、
これらの断層が地表に現れることはあり得ないだろうということです(専門家的には断層が地表に現れるのは極めて珍しいとのこと)。
単なる「背斜」というだけでは活断層とは言えないはずで、
これは全て「背斜の東側が極端に急峻になっている形なので、活断層に違いないだろう」という判断と思われます。
ちょうど、北海道で国道274号の日勝峠、国道39号の石北峠、国道333号の北見峠で、西側の地形は比較的なだらかだが、東側は崖のようになっているのと同じことです。
月寒背斜(月寒断層)がことさら注目される理由は、この背斜(断層帯)がズレ動いて地震を起こすと、
マグニチュード7.0 ~ 7.5 クラスの直下型地震で、札幌市内での被災面積が最も大きくなるということのようです。
また、たまにマグニチュード4クラスの謎の地震が札幌市内で局所的に起きることがあり、
それは、揺れが起きる地域や震度から見て、この月寒断層が動いていると考えると説明が付く、ということもあるようです。
#特に許可得ずに一部引用しているので、「消せ」といわれたら消さないといけません。ご了承を。。
また、伊豆諸島から首都圏にかけて勢力が非常に強い台風15号が通過中のようですね。
是非、周囲の状況に注意して身を守るようにして頂きたいと思います。