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2005年09月13日の記事

2005/09/13(火)電磁リレー駆動回路

2017/10/11 24:14 電子工作
 これは、現在制作中の直流安定化電源の回路図のごく一部ですが・・・
 IC6 は、単安定マルチバイブレータと呼ばれるもので、
 pin 4 に入力される、幅の短いパルスを吸収し、1つの長いパルスにするものです。
 機械スイッチ特有のチャタリング除去です。

 IC7 は、T-FF として機能するように接続してあり、pin 3 にパルスが入る度に pin1 の出力が On/OFF します。
 ここでは POWER ON/OFF として使用しています。
 その出力を R6 と R7 で受け、IC7 の Pin1 が ON(=H レベル)の時に Tr07 を動作させ、電磁リレーを動作させる、
 という回路です。



 ところが、実際に動作させると、電磁リレーの反応が無く、全く動作しません。
 動作しない原因は、Tr07 のベース極に印加される電圧が低いからですが、設計の意図どおりになってくれていません。
 IC7 のPin1 が ON(=Hレベル)の時、出てくる電圧は5Vです。
 それを 39kΩと11kΩの抵抗で電圧分割して 1.1V, 負荷は 50kΩ で 100μA の電流になり、
 C-MOS IC の最大電流 360μA 以内だから大丈夫なはず、と思っていましたが、実際に電圧測ると 0.15V だったのです。
 Tr07 を動作させるには 0.6V は最低限必要です。
 R6 と、R7 を交換して、以下のようにしてみました。



 0.55V。動作させるにはちょっと電圧低いです。
 また、0.6V だとトランジスタ自体の温度特性や個別の品質バラツキで、安定動作にやや難があります。
 1.0V 以上にはしておきたい。
 計算どおりにいかないなぁと思いつつ、以下のようにしてみました。



 全く変化なし。
 おそらく、流し込む電流が足りないと見て、100μA の設計のところ、300μA 流すようにしてみました。
 その様子が以下です。



 めでたく、Tr07 が動作するような電圧が出力され、やっとこ意図どおりの動作をしてくれました。

 この間、5時間ほどかかりました orz
 あとで計算したら、IC6 から流れ出る電流は計算では 1.06mA ほどになるのです。
 Tr07 に流れ込む電流が予想以上。2SD635 の hFE が 2000以上なので、無視できる値だと踏んでいたんですが。。
 東芝製の 4013B はギリギリクリアですが、モトローラ製の 4013B だと多分アウトだなと。